カーコーティング相性で脱脂は変わる?施工注意点を詳しく解説

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愛車のボディにコーティングを施しても、なぜかムラになったり、数か月で効果が薄れてしまった経験はありませんか?実はそれ、下地処理である「脱脂」の工程が不十分だった可能性があります。

 

「脱脂って洗車とは違うの?」「シリコンオフとエタノールはどう使い分ける?」といった疑問を抱える方は多く、コーティング施工前の不安要素として常に上位に挙げられています。特にDIY施工を検討している方にとっては、選ぶべき脱脂剤や施工の順序、気温による乾燥時間の違いなど、失敗を避けるための情報が欠かせません。

 

実際に、SNSのレビューでも「しっかり脱脂しておけばよかった」という後悔の声が多く見られます。

 

最後まで読むことで、あなたのカーコーティングの仕上がりに差がつき、無駄な再施工や費用の損失を防ぐ知識が手に入ります。施工に失敗したくない方こそ、読み進めてみてください。

カーコーティングで愛車の輝きを守る - カービューティープロ・EBA

​カービューティープロ・EBAは、愛車の美しさと保護を追求する専門店です。​当店では、紫外線や酸性雨、飛び石などの外的要因から塗装面を守る高品質なカーコーティングを提供しております。​専用のコーティング剤を使用し、耐久性と撥水性に優れた仕上がりを実現いたします。​また、ボディだけでなく、ガラスやホイール、ヘッドライトの施工も行い、車全体を丁寧にお手入れいたします。​経験豊富なスタッフが、愛車の輝きを長期間維持するお手伝いをいたします。

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カーコーティング前の「脱脂」とは?初心者でもわかる基礎的な知識と重要性

脱脂とはどんな作業?コーティングにおける目的と意味

カーコーティングの施工において、脱脂は「下地処理」の中でも最も重要なステップの一つとされています。そもそも脱脂とは、ボディ表面に付着している油分やワックス、シリコン成分などの不純物を完全に取り除く工程のことを指します。日常の走行や洗車では落としきれない微細な油分は、コーティング剤の定着を妨げ、仕上がりにムラが出たり、効果の持続期間が短くなったりする原因となります。

 

洗車だけでは除去できない成分には、以下のようなものがあります。

 

  • ワックス成分
  • 界面活性剤の残留物
  • 指紋や手垢に含まれる油分
  • シリコンスプレーや艶出し剤の成分
  • 工業用粉塵や排気ガス由来の油性粒子

 

これらをしっかりと除去することで、コーティング剤がボディ表面に直接定着し、理想的な保護被膜を形成することが可能になります。つまり、脱脂はコーティング効果を最大化するための「準備工程」であり、仕上がりの美しさや耐久性を大きく左右する極めて重要な作業といえます。

 

使用される脱脂剤は用途や素材によって異なりますが、主に以下の種類があります。

 

脱脂剤の種類 主成分 特徴 使用場面
シリコンオフ 有機溶剤 強力な油分除去力 ガラスコーティング前、パーツ接着前
エタノール系脱脂剤 アルコール類 乾燥が早く刺激が少ない 室内パーツやデリケートな部分の処理
脱脂シャンプー 中性洗剤 洗車と同時に脱脂できる 手軽に作業したい初心者向け
パーツクリーナー 強溶剤・高圧噴射 油汚れに強いが素材を傷めることもある 両面テープや金属パーツの脱脂に限定的に使用

 

カーコーティングを成功させるには、こうした脱脂剤を「目的」に応じて正しく選び、適切に使用することが欠かせません。特に新車であっても、納車時点で油分が塗布されているケースもあるため、脱脂は省略せずに必ず実施すべきステップです。

脱脂が必要な理由

脱脂の工程を省略してしまった場合、どのようなトラブルが発生するのかを具体的に把握することで、その重要性がより明確になります。カーコーティングは、ボディ表面に保護膜を形成し、塗装を外的要因から守るという役割を担いますが、下地処理が不十分だとその保護膜が正しく機能しません。

 

代表的なトラブルには以下のようなものがあります。

 

  • コーティング層が密着せず、数週間〜数ヶ月で剥がれてしまう
  • ムラや白濁が発生し、仕上がりの見た目に大きな差が出る
  • 水弾き効果や防汚効果が発揮されず、すぐに汚れが再付着する
  • ワックスや油分が混在した部分で化学反応が起き、斑点状のシミが発生する

 

これらの症状は一度発生すると簡単には修正できず、再施工や研磨処理が必要になる場合もあり、時間的・経済的な負担が大きくなります。

 

施工時の密着性と耐久性を確保するためには、油分を残さず、完全に除去することが前提となります。そのためにも「脱脂剤の選定」や「拭き取り用クロスの素材選び」も非常に重要です。

 

特に注意したいポイントとして、以下のような施工時のミスがよく見られます。

 

  • 洗車後に乾燥しきっていない状態で脱脂を始める
  • 油分除去用クロスに水分が含まれていて逆に油膜を伸ばしてしまう
  • シリコンオフを使用後に乾拭きだけで済ませ、成分が残留する

 

これらを防ぐには、作業工程を理解し、ひとつひとつのステップを丁寧にこなすことが大切です。

 

また、プロ施工とDIYでは脱脂の精度にも違いがあります。プロは施工環境が整っており、照明や温度管理、使用する道具が揃っているため、ミスが少なく安定した仕上がりが期待できます。一方、DIYの場合は作業環境が不安定になりがちで、注意を要します。

 

さらに脱脂工程は、両面テープの貼り付けやパーツの取り付け時にも使われるなど、カーケア全体に関わる基本的な技術です。コーティングの耐久性と施工品質を大きく左右する工程であることを、改めて理解しておくべきです。

脱脂と洗車の違いを正しく理解する

「洗車をすれば脱脂もできるのでは?」という疑問は多くのユーザーが抱く誤解のひとつです。実際には洗車と脱脂は目的も使用する溶剤もまったく異なる作業であり、同一視することで施工不良を引き起こすリスクがあります。

 

洗車の目的は、主にボディ表面に付着した「ほこり」「砂」「泥」「虫の死骸」「鳥のフン」などの物理的な汚れを落とすことにあります。洗車用シャンプーも、表面の汚れを浮かせて水で洗い流すことを前提とした成分で構成されており、油分除去には不向きです。

 

一方、脱脂は「目に見えない油膜」を除去する工程であり、以下のようなケースでその違いが顕著に現れます。

 

作業工程 主な目的 除去対象 使用アイテム
洗車 汚れの除去 砂埃、鳥のフン、花粉など 中性カーシャンプー、スポンジ、ホース水など
脱脂 油分の除去 ワックス、シリコン、手垢など シリコンオフ、脱脂クロス、マイクロファイバー

 

洗車だけで脱脂を済ませたと判断し、そのままコーティングを施工してしまうと、表面の油分が原因でコーティング剤が弾かれ、密着不良やムラの原因になります。特に新車であっても、運搬時や整備工程で使用されたワックスや油脂成分が残っていることもあるため、脱脂工程は省略できません。

 

また誤解が多いのは「脱脂シャンプー」で脱脂が完全にできるという認識です。確かに脱脂シャンプーは軽度の油分除去には効果的ですが、強固に付着したシリコンやワックス成分までは完全に落としきれないこともあります。あくまで「補助的」な脱脂工程と捉え、必要に応じてシリコンオフや専用脱脂剤を併用するのが理想です。

 

よくある間違いのひとつが、カー用品店で「脱脂不要」と記載されたコーティング剤をそのまま使ってしまうケースです。こうした製品にも微量の油分や洗車残りが施工不良の原因となるため、製品説明にかかわらず、最低限の脱脂作業を推奨します。

 

脱脂と洗車の違いを正確に理解し、それぞれの目的に応じて正しい工程を踏むことが、仕上がりの美しさとコーティング効果の持続に直結します。車の状態や施工するコーティング剤に応じて、最適な方法を選ぶ判断力も求められる作業です。

カーコーティングの際、脱脂しないとどうなる?施工トラブルとその原因

ムラ・白濁・剥がれ 見た目の劣化

カーコーティングを行う際に「脱脂」を怠ると、仕上がりの見た目に大きな不具合が生じることがあります。特に多く見られるのが、ムラ、白濁、そして剥がれといった現象です。これらはすべて、コーティング剤が本来持つ性能を発揮できなかった結果として表面化する劣化症状です。

 

まずムラとは、ボディの一部だけが曇ったように見えたり、塗りムラのように仕上がる現象を指します。これは油分や汚れが部分的に残っていることで、コーティング剤が均一に定着しなかったことが原因です。特にワックスやシリコン成分が残留していた場合、その上から塗布されたコーティング剤がはじかれてしまい、膜厚が不均一になります。

 

次に白濁は、コーティング被膜内に空気や水分、不純物が入り込んだ結果、光の屈折が乱れて白っぽく見える現象です。これは、脱脂不足により表面に目に見えない油膜が残っていた場合に起こりやすく、特に気温や湿度が高い時期に施工された車両で頻発します。乾燥中に発生することが多く、完全硬化してしまうと除去が困難です。

 

剥がれは、コーティングの密着力が著しく低下してしまい、物理的刺激や経年劣化によって皮膜が浮き上がったり、剥がれ落ちたりする現象です。脱脂不足による密着不良が原因で、たとえ高性能なコーティング剤を使っていたとしても、十分な効果を得られません。結果として、雨水や汚れが直接塗装面に到達し、ボディ保護の意味をなさなくなってしまいます。

 

特に下記のような条件下では、劣化リスクが高まる傾向があります。

 

状態 劣化の可能性 主な原因
新車納車直後 高い 納車前に塗布されたワックスや保護油分の残留
湿度の高い季節 高い 表面乾燥が不十分なまま施工されるため
洗車直後すぐ施工 高い 水分と油分が混在した状態で密着性が著しく低下する
シャンプー洗車のみ 非常に高い 脱脂が行われておらず、油膜やコーティング被膜が不安定

 

見た目の劣化は、自己満足度の低下だけでなく、将来的な車両価値の低下にもつながります。カーオークションや下取りの際に「見た目の劣化」は査定に直結するため、単なる美観の問題ではありません。

 

脱脂を怠った結果、施工後わずか数日で不具合が表面化し、再施工や研磨処理を余儀なくされた事例は決して珍しくありません。施工者がプロであっても、下地処理に抜けがあれば結果は変わらないことを、多くの実例が物語っています。

数ヶ月で効果が消える理由

カーコーティングの効果が本来の持続期間を待たずに失われてしまう原因として、最も多いのが「下地処理の不備」、特に脱脂不足です。コーティング剤の説明書や広告には「2年耐久」「5年間効果持続」などの記載が見られますが、それは「適切な施工が行われた場合に限る」という前提が必ず付きます。

 

脱脂が不十分なまま施工すると、ボディ表面に残った油分やワックス成分がバリアとなり、コーティング剤が塗装面にしっかり定着しません。結果として、わずか数ヶ月で水弾きがなくなり、雨染みが発生しやすくなる、汚れが付きやすくなる、さらには皮膜が部分的に剥がれてしまうといった症状が現れます。

 

例えば、下記のような事例は非常に多く報告されています。

 

  • 施工から3ヶ月で撥水性能がなくなり、水がべったり残るようになった
  • 夏場の高温時に表面が白く濁り始め、秋にはほとんど効果を感じられなくなった
  • 冬の凍結により一部が剥離し、ボディに斑点のような跡が残った

 

このような症状が発生する背景には、下地処理不足による「膜厚の不均一化」や「部分的な定着不良」が挙げられます。適切な脱脂処理を行っていれば、施工時の膜厚は均一となり、密着力も向上するため、上記のようなトラブルの大半は回避可能です。

 

脱脂工程の重要性をより実感できるのが、同一車種・同一コーティング剤を使って「脱脂あり」と「脱脂なし」で比較した場合です。実際に複数の整備工場やプロ施工現場では、脱脂の有無によって以下のような差異が発生することが確認されています。

 

脱脂工程 撥水持続期間 汚れの付着頻度 被膜の均一性 経年劣化の発生
実施あり 約12ヶ月以上 非常に少ない 均一で安定 緩やか
実施なし 約3〜4ヶ月 多く発生 不均一・ムラあり 早期に劣化

 

このような実証結果からも、脱脂の有無が持続期間に直結することが明らかです。コーティング剤の性能を十分に引き出し、記載された耐久年数に近づけるためには、下地処理の徹底が必要不可欠であることは間違いありません。

脱脂のやり方と手順

準備する道具と安全な作業環境の整え方

脱脂作業は、カーコーティングの仕上がりを左右する重要な工程であり、適切な道具と環境が欠かせません。事前準備を怠ると、施工中にトラブルが発生したり、コーティング剤の定着に悪影響を及ぼしたりする可能性があるため、段階的かつ確実な準備が求められます。

 

まず、脱脂に必要な基本的な道具は以下の通りです。

 

必要な道具 用途・説明
脱脂剤(シリコンオフなど) 表面の油分やワックス成分を除去するために使用される液体
マイクロファイバークロス 拭き取り作業に用いる。繊維が細かく、傷がつきにくい
ニトリル手袋 手からの油分移りを防ぐ。脱脂剤による肌荒れ防止にも有効
スプレーボトル 脱脂剤を均一に噴霧するために使用
LEDライト・作業灯 拭き残しやムラを可視化するための照明
不織布ワイパーやペーパータオル 使い捨てで油分を残しにくく、乾拭きや最終仕上げに向いている

 

次に、安全かつ効果的な作業環境を整えることも重要です。屋内での作業が理想的ですが、屋外で実施する場合には風やホコリの影響を受けにくい静穏な環境を選びます。特に静電気やホコリ対策は脱脂作業において軽視できないポイントであり、作業前には以下のチェックを行いましょう。

 

  1. 周囲のホコリを水撒きやブロワーで除去
  2. 作業対象のボディは事前に洗車しておく
  3. 静電気防止スプレーの使用、または導電性のあるクロスを活用
  4. 作業着は綿素材のものを選び、化繊の衣服による帯電を避ける

 

特に春先や秋口の乾燥した季節は、静電気によってホコリがボディに吸着しやすくなり、脱脂効果を下げてしまうことがあります。また、屋内で作業する際も換気をしっかり行い、シリコンオフなど揮発性の高い脱脂剤の使用中に空気がこもらないように注意することが求められます。

 

なお、脱脂作業に慣れていない方がDIYで取り組む際は、事前に作業の全体像を把握し、必要な道具を揃えたうえで、無理のないスケジュールで取り組むことが大切です。焦って作業すると、拭きムラや拭き残しが発生し、かえって仕上がりに悪影響を及ぼします。

脱脂剤の使い方と拭き上げのコツ

脱脂剤の使い方にはいくつかの重要なポイントがあり、単にスプレーして拭くだけでは十分な効果を得ることはできません。適切な使用方法と拭き上げのテクニックを理解することで、コーティング剤の密着性と仕上がりを飛躍的に向上させることができます。

 

一般的に使用される脱脂剤としては、シリコンオフやIPA(イソプロピルアルコール)系の製品が主流です。それぞれに特徴があり、シリコンオフは油分の除去力に優れる一方で、揮発性が高く、拭き上げを素早く行わないとムラが残るリスクがあります。

 

使用手順は以下の通りです。

 

  1. クロスに脱脂剤を直接スプレーする(対象面に直接スプレーすると垂れやムラの原因になることがある)
  2. 優しく、円を描くように拭き広げながら油分を浮かせる
  3. すぐに乾いたマイクロファイバークロスで拭き取り、液剤を残さない
  4. LEDライトで拭き残しを確認し、必要に応じて再施工する

 

このとき重要なのが「乾拭きのタイミング」です。脱脂剤は揮発性が高いため、拭き上げが遅れると成分が揮発してムラになります。また、クロスは必ず複数枚用意し、使用面が汚れたらこまめに交換しましょう。脱脂剤が染みたクロスを使い続けると、汚れを伸ばしてしまう原因になります。

 

以下は、クロスの使い分け例です。

 

クロスタイプ 使用用途
脱脂専用マイクロファイバー 脱脂剤の拭き上げ、ムラ防止のために使用
乾いたマイクロファイバー 最終仕上げ、余剰分のふき取りに使用
不織布タイプ 油分が多い場合の一次除去に使用

 

さらに、拭き取り時には強くこすらないことがポイントです。強く押し付けると静電気が発生し、ホコリを引き寄せたり、塗装面を傷つけるリスクが生じます。また、作業途中でクロスを床に落とした場合は絶対に再使用せず、交換するのが安全です。

 

DIYで行う場合でも、プロのような仕上がりを目指すなら、丁寧な拭き上げと道具の正しい使い方が何よりも重要になります。

脱脂後にやってはいけないNG行動と注意点

脱脂作業を終えたあとの工程は、コーティングの密着性と仕上がりに大きな影響を与える重要なステップです。しかし、正しい知識がないまま脱脂後の工程を進めると、かえって施工失敗や持続性の低下を招くリスクがあります。ここでは、脱脂後に避けるべきNG行動とその理由について詳しく解説します。

 

まず、脱脂後に絶対に避けるべき行動を以下にまとめます。

 

NG行動 なぜいけないのか
脱脂後すぐに屋外放置する 空気中のホコリや花粉が付着し、再度汚染された表面になる
触れた手でボディに触れる 手の皮脂が再付着し、脱脂の効果が失われる
クロスで再度乾拭きする 静電気でホコリを呼び込む可能性があり、塗装面の汚れを引き起こす
コーティング前に乾燥放置しすぎる 再び油分や汚れが付着し、密着性が低下する
拭き残しを放置したままコーティングを始める ムラや白濁の原因になり、見た目の仕上がりが劣化する

 

このようなミスは初心者だけでなく、慣れている施工者でも注意を怠ると起こりやすいものです。特に重要なのが「再汚染の防止」です。脱脂によって表面が一時的に非常にクリーンな状態になるため、その分外的な影響を受けやすくなります。作業中の手袋着用や作業空間の清掃、静電気対策の継続が必要不可欠です。

 

また、脱脂直後の乾燥時間に関しても注意が必要です。長時間放置すると空気中の汚染物質が再度付着する可能性があるため、脱脂からコーティングまでの時間は可能な限り短く保つのが理想的です。10〜20分以内を目安に、次の工程へとスムーズに移行することで、理想的な下地処理が実現できます。

 

最後に、脱脂後の状態をチェックするためには、LEDライトやパネルライトでボディ表面を照らして拭き残しや汚れを可視化することが効果的です。見た目での確認だけでなく、光を使ったチェックで確実性を高めることで、プロ並みのクオリティを目指すことが可能になります。読者が安心してDIY施工に挑戦できるよう、脱脂後のNG行動を知識として持っておくことは極めて重要です。

どの脱脂剤を選べばいい?成分・タイプ別のおすすめ製品と選び方

シリコンオフ vs エタノール vs 脱脂シャンプー

カーコーティングにおける脱脂工程では、使用する脱脂剤の種類によって効果や適性が大きく異なります。中でもよく使われるのがシリコンオフ、エタノール、脱脂シャンプーの3タイプです。それぞれの成分や用途に応じた使い分けを正しく理解することが、失敗のない下地処理とコーティングの定着につながります。

 

まず、シリコンオフは強力な油分除去能力を持ち、シリコンやワックス成分をしっかり取り除くことができます。塗装前の脱脂剤としてもよく使われており、特にガラスコーティングの下地処理や、旧コーティング層の除去に有効です。ただし、溶剤の成分によっては塗装に影響を与える場合もあるため、使用後は速やかな拭き上げが必要です。

 

次にエタノールは、比較的穏やかな作用で、静電気を抑制しながらホコリを除去する効果があります。特にDIYでの施工や、軽度の油脂汚れを落とす場面で役立ちます。ただし、シリコンや樹脂系の強固な油膜には不十分なこともあり、用途が限定される点には注意が必要です。

 

最後に脱脂シャンプーは、洗車と脱脂を同時に行える便利な製品です。界面活性剤により油分を浮かせて除去しつつ、表面に傷を与えにくい設計が多いため、初心者にも扱いやすいのが特徴です。ただし、濃度や成分によっては再付着のリスクやコーティング被膜への影響があるため、製品選びとすすぎの徹底が重要です。

 

以下に3タイプの比較表を掲載します。

 

脱脂剤タイプ 特徴 適した用途 注意点
シリコンオフ 油分除去力が非常に高い コーティング前の強力な脱脂 揮発が早く塗装に影響することも
エタノール 穏やかで取り扱いやすい 軽い脱脂やホコリ除去 油膜には弱く、効果が限定的
脱脂シャンプー 洗車と脱脂が同時に可能 初心者のDIYやメンテナンス 製品により脱脂力に差がある

 

車両の状態や使用目的に合わせて適切な脱脂剤を選ぶことが、コーティングの効果を最大化する第一歩です。

プロ施工でも使われるおすすめ脱脂剤

カーコーティングの成功を左右する脱脂工程では、プロの現場でも信頼されている脱脂剤の選定が重要です。ここでは価格、容量、除去力、安全性などの観点から、施工現場でも使用されるおすすめ脱脂剤を5つ紹介します。なお、製品名は控え、成分・タイプ・特長の観点でまとめます。

 

以下の表で代表的な5タイプを比較してみましょう。

 

脱脂剤タイプ 容量(目安) 主成分 特徴 価格帯(目安)
Aタイプ(油性溶剤系) 420ml 有機溶剤 シリコンやワックス除去に最適 中価格帯
Bタイプ(アルコール系) 500ml エタノール70%以上 揮発性高く、作業後残留しにくい 低価格帯
Cタイプ(脱脂シャンプー) 1L 非イオン系界面活性剤 泡立ち良く扱いやすい 中〜高価格帯
Dタイプ(業務用強力型) 4L 特殊ブレンド溶剤 頑固な油膜も確実に除去 高価格帯
Eタイプ(ノンシリコン低刺激) 300ml 植物性溶剤 ボディや塗装にやさしい 中価格帯

 

これらの製品はそれぞれ得意分野が異なり、たとえばAタイプはガラスコーティング施工前の完全脱脂に最適である一方、Eタイプはデリケートな塗装面や環境配慮を重視した施工に好まれます。

 

また、使用する場面ごとにおすすめの製品タイプを選ぶことも重要です。

 

・新車のコーティング前 AタイプまたはBタイプで油分の完全除去

 

・簡易コーティングの前処理 Cタイプで洗浄+軽度脱脂

 

・樹脂パーツや塗装面への配慮が必要な場合 Eタイプ

 

価格面では1本あたり1000円以下から3000円を超えるものまで幅広く存在しますが、必ずしも高価格帯=高性能とは限らず、施工者の目的や技術レベルによって使い分けることが望ましいです。

成分別に見る効果の違いと使用上の注意点(油性/アルコール系など)

脱脂剤の選定においては、成分による効果の違いやリスクを正しく理解しておくことが大切です。特に油性系とアルコール系では、作用の強さ・乾燥速度・揮発性などが大きく異なるため、用途による明確な使い分けが求められます。

 

油性溶剤系の脱脂剤は、シリコンや油分、ワックスなどの強固な付着物をしっかりと溶かして除去する力があり、施工前の下地処理には非常に有効です。特にポリマーやフッ素系のコーティング施工前では、残留被膜があると定着不良を起こすため、このタイプが好まれます。ただし、強い溶解力を持つ分、樹脂パーツへの影響や、揮発性による作業中の健康リスクにも配慮する必要があります。

 

一方、アルコール系(主にエタノールやイソプロピルアルコール)は、比較的穏やかな作用で、ホコリや軽度の油脂汚れを効率よく拭き取ることが可能です。静電気の抑制効果もあるため、最終仕上げやDIY向けの脱脂に適していますが、シリコン系の頑固な皮膜には力不足と感じることもあります。

 

また、成分が弱いタイプであっても、繰り返し使用や使用量が過剰になると、ボディの艶や塗装面に悪影響を及ぼす可能性もあるため、以下のポイントには十分注意が必要です。

 

・風通しの良い場所で使用し、吸い込みに注意

 

・マスキングしておきたいパーツ(ゴム、樹脂)は事前に保護

 

・乾燥が早いため、拭き取りのタイミングを逃さない

 

成分のタイプごとの特徴をまとめると以下のようになります。

 

成分タイプ 除去力 揮発性 使用上の注意点
油性溶剤系 非常に高い 高い 換気必須・樹脂への使用注意
アルコール系 中程度 非常に高い 乾燥が早く二度拭き必要
水性・界面活性剤系 低〜中程度 低い 濃度や希釈に注意

 

施工時の温度や湿度にも左右されるため、環境に合わせた使用判断ができることが理想です。適切な脱脂剤を、正しい方法で使用することで、カーコーティングの仕上がりや持続力に大きな差が生まれます。

まとめ

カーコーティングの仕上がりと耐久性を大きく左右する「脱脂」は、単なる下地処理ではなく、失敗を防ぎ美しい仕上がりを実現するための必須工程です。洗車だけでは除去できない油分やワックス成分を確実に取り除くことで、コーティング剤の密着性が向上し、剥がれやムラ、白濁といった施工トラブルを防げます。

 

シリコンオフや脱脂シャンプー、エタノールなど多様な脱脂剤の中から、用途や車種、施工環境に応じた最適な製品を選ぶことが大切です。また、成分によって乾燥時間や使用上の注意点も異なるため、気温や湿度を踏まえた施工タイミングの調整も必要です。特に気温が低い季節は、脱脂後の揮発速度が遅くなり、コーティングの定着に影響が出ることがあるため注意が必要です。

 

DIYであっても、脱脂を適切に行うことで、プロ施工に近い仕上がりを目指すことが可能です。

 

「どの脱脂剤がいいのかわからない」「乾燥時間ってどのくらい必要?」といった不安を抱える方でも、記事を通して正しい知識を身につければ、余計なコストや再施工の手間を避けることができます。脱脂を制することが、カーコーティングを成功へ導く第一歩。ぜひ今回の内容を実践に活かして、理想の仕上がりを手に入れてください。

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よくある質問

Q.脱脂をせずにコーティングするとどんな問題が起こりますか?
A.脱脂を行わずにカーコーティングを施工すると、油分やワックス成分がボディ表面に残り、コーティング剤の密着性が著しく低下します。その結果、施工後わずか数週間から数か月で撥水性が低下したり、被膜がムラになったり、最悪の場合には白濁や剥がれといったトラブルが発生します。こうした施工不良の再施工には、脱脂作業と再コーティングの追加コストが発生し、時間も労力も二重にかかってしまうため、初回の脱脂は必須工程です。

 

Q.脱脂剤の種類によってコーティング効果に差は出ますか?
A.脱脂剤の種類によってコーティング後の密着性や耐久性に明確な違いが出ることがあります。例えば、油性のシリコンオフは油膜や旧ワックスをしっかり除去できますが、使用後の乾燥時間や拭き上げの徹底が必要です。一方で、脱脂シャンプーは比較的扱いやすいものの、成分によっては洗浄力に限界があり、プロ施工では併用されることもあります。気温や湿度、ボディの状態に合わせて最適な脱脂剤を選ぶことが、効果の長持ちにつながります。

 

Q.DIYで脱脂する場合、必要な道具や作業時間はどれくらいですか?
A.DIYで脱脂を行う場合、用意すべき基本的な道具はシリコンオフスプレーや脱脂用クロス、マイクロファイバータオル、使い捨て手袋、防塵マスクなどです。使用する脱脂剤や車両サイズによりますが、洗車から拭き上げ、脱脂完了までの作業時間は60分から90分が目安です。特に気をつけたいのが静電気とホコリの付着で、屋外施工時は無風で日陰の場所を選ぶか、車庫や屋根下での作業が推奨されます。時間と手間をかけることでプロ施工に近い仕上がりを目指せます。

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